社長コラム(櫻通信)

社長コラム(櫻通信)

Vol.63
青紅葉、浜作さんはラウデミオがお好き、ピアニストの新機軸
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左:祇王寺のこけ                      右:地蔵院の青紅葉

京都へ

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どんな時にも爽やかに心を解放してくれる緑。この季節にゆっくりと古都の緑を訪ねてみたいと思いました。金曜日に大阪での仕事があり、ついでに週末を京都で過ごしました。少し疲れ気味の状況、欲ばらずに。
お寺は2つだけ。今回は、地蔵院と祇王寺だけにしました。ゆっくりと緑が心にしみて来ます。
長らくの友人、野口晴代さんを久しぶりに訪ねました。呉服、小物の製造卸の会社「野口」八代目の社長さんです。創業時のまま見事に保存されている町屋作りのお宅は、文化財指定を受けておられます。なにをなさるにも、いろいろ大変でしょうね。いつも驚きの目で眺めるのは、小堀遠州の自邸を移築したお座敷にある大胆なデザインの欄間。粋でおしゃれな感覚が楽しく、今もなおモダンです。

上:小堀遠州自邸の欄間
下:野口邸上がり口に。帯を使って。

左上:青紅葉 左下:たけのこが竹に変身途中               右上:路地の生け垣 右下:京菓子

浜作さんのお椀
浜作さんにラウデミオ

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初めて伺った浜作さん。お椀を楽しみに伺いました。カウンター割烹の極意でしょう。お客との一期一会がお料理に表現されてくるのが感じられます。おいしくいただきました。食後、お使いになっていただきたいと持参したラウデミオをご覧になると、「これは、僕がもう15年も使っているオリーブオイル。おいしいですね。」とのこと。嬉しくなりました。お食後は二階のサロンで。グランドピアノも音響の道具達も、この屋のご主人の音楽への気持ちを物語ってくれています。
音楽談義も楽しませていただきました。

最近聴かせて頂いたピアニストお二人

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企業の世界だけではありません。ピアニストの中にもイノヴェーションを見事にみせてくださる方々がおいでになる。今回、続けて二人の方々の演奏を聴いての感想です。
お一人は26歳の韓国のピアニスト、リム・ヒョンジュンさん。もう一人は決してお若くは無い長年活躍されている山根弥生子さん。山根さんは、毎年6月に上野の東京文化会館小ホールで演奏会をされています。そして、私の勝手な解釈ですが、近年どんどん心地よい軽やかな演奏になっておられます。素敵です。
一方、リムさん。衝撃の演奏です。クラシックの世界ではきっと賛否両論の批評も出るのかもしれません。が、私には、やはり素晴らしい才能の持ち主に思えます。「ベートーヴェンの事を考えると眠れなくなる程好きでたまりません」という彼女は、あらゆる文献を読み、ベートーヴェン像を解釈し、彼女の音楽を創っているのです。最初に解説をご本人が話され、より親しみを感じました。ベートーヴェン・ピアノソナタ全集と言っても、時系列には関係なく日ごとのプログラムは、ご本人の納得するテーマに沿って構成しているのです。12歳から単身渡仏していた彼女が自分のピアノを弾く姿を韓国のご家族に見せたくて Youtubeに載せたのがEMIに認められたと記事で読みました。現代ですね。

上:鴨川の水不足
下:畑の水不足?(まっすぐに伸びられませんでした)