社長コラム(櫻通信)

社長コラム(櫻通信)

Vol.43
秋のイベントに、コンサートやステージに学ぶ: ウイーンの響き、内田光子/ハーゲンの音、ギエムのステージ
— 改行 —

イタリア・トスカーナ在住の陶芸家クリスチャンヌ・ペロションさんの展示会を日本橋三越本店で行いました。来日されたペロションさんは、愛好家の層がしっかりおられ、イベントを掲載して下さった記事から訪ねて下さる方がたくさんいらっしゃいました。最初のお客様は盛岡から、なかには沖縄からも。
期間中2日間、今回のために特別に誂えた茶碗用の箱に、ペロションさんに箱書き(サイン)をしていただき好評でした。遠来のお客様に会われたペロションさんも嬉しそう。
また、長年の愛好家でいらっしゃる料理研究家の後藤加寿子さんにご協力いただき、最終日にトークショーを実施、奥行きのあるイベントにすることができました。お話から「見立て」の意味と大切さに目を開く思いがしました。伝統を踏まえてこそ、革新ができるということを自由な器や、食材選びやお料理への考え方を通して、静かに話してくださいました。
美しい色合いの器

上:ユニークな料理家賀屋紅子さんのお庭のざくろが届きました
下:真鶴のあけび
おかげさまで来日したウイーンフィルの演奏を何回か聴く事ができました。私には、ブルックナーの響きが強く心に残ります。エッシェンバッハの指揮もこの日は本当に良かったと思います。そういえば、ランランがリストのコンチェルトを弾いた夜は、いつもより、若い女性の聴衆が多かったかな。ウイーンからは、日本への「早く元気になって!」というメッセージがこの日のアンコールの3曲の編成からも伺えてきます。

— 改行 —

また、内田光子さんとハーゲン弦楽四重奏団の室内楽演奏会もありました。どれも素晴らしかったのですが、ブラームスのピアノ五重奏では高揚感に満たされました。何時聴いても素晴らしい曲ですが、今回の演奏会は、緊張感に溢れた演奏ながら、構築的、知的にそして暖かく現代を表現される内田さんの強いメッセージが伝わり、感動しました。

バレエでは、シルヴィ・ギエムの東京バレエ団とのステージ、クラシックとモダンのプログラムを観ました。沢山の公演を通して、長らく日本に親しんだ彼女ならではの日本と日本人への思いを今回のHOPE JAPAN TOURに託してくれた事に心から感謝したいです。2日とも素晴らしい公演でした。ちょうど今は被災地での公演をされています。4月6日にパリのチャリティー・ガラの公演を呼びかけ、東京でも実現、「人間としての義務感ではなく、個人の意思なのです」というメッセージに打たれます。
猿楽祭参加ワインセミナーのテーブル さあこれから始まります

さあ、11月。私達もバーミックスプロモーション「心をつなぐ暖かい食卓を」が始まり、クリステル保温カバーも発売開始です。一生懸命準備はしましたが、大切なメッセージは伝わるかしら。
明け方のパリの空