道具と食のコラム

道具と食のコラム

Vol.1
開発雑記/パームハウス・マグ/eto

12種類のかわいい動物たち
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この12年間、グイド・スカラボットロにチェリーテラスのさまざまな商品やコンセプトを愉しくイラストに表現してもらえたのは、とてもとても幸せなことでした。
グイドの素晴らしさは何より作品が物語っていますが、彼自身がヒューマンなファンタジーの宝庫のような人。繊細で優しく、飾らず、控えめで、もの静か、旺盛な好奇心とユーモアの持ち主。
そのグイドが、チェリーテラス『notebook』のために毎年描いてくれた干支の動物が、十二支すべて揃うことになりました。この愉しい干支の動物世界を、世界に誇る日本の白磁技術でマグに仕立てたいと考えました。
イタリアのイラストレーター、グイド・スカラボットロ氏(スカラボットロ氏の作品を見る

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製品化にあたって、最高級の用土と、製版印刷・成型・焼成技術を求めて幾度も製造現場を訪ね、検討と試作を重ねました。そして、透明感のある白地のために、1350℃還元焼成で絵柄がハッキリみえる白磁を使っています。 また、世界の陶磁器印刷の中でもトップクラスのシルクスクリーン印刷技術を駆使して、イラストのタッチを可能な限り再現しました。
薄手の成型焼成を得意とする職人さんによるキリッと引き締まったボディも、手にしっくり馴染むと思います。

こうして生まれたマグが、パームハウス・ケトルと一緒のチェリーテラスのパームハウス・シリーズに加わります。 ヤシの木のあるサンルームのパームハウスでピクニックをするように、パームハウス・マグがみなさんにとって自然のエネルギーに触れるような一杯のために、あるいは心豊かに過ごすひとときのお役に立てば幸せです。

余談ですが、試作品をパリにある知人のブティックに持ち込んでみたときのこと。偶然そこにいたパリジェンヌ6人が「トレ・ジョリ(とってもかわいい)!全種類集めたい」と大騒ぎになりました。しかもそのうちの5人は自分の干支を知っていたのです。伝統ある中国の干支が日本だけでなく、彼らにも伝わっている歴史の重みにも興味が深まりました。

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今回のイラストで、Tシャツ、テーブルマットやエコバッグなども欲しい、という声が届いていますが、まずはマグを感性豊かな日本のお客さまにご覧、ご批判、ご教示頂きたいと願っています。
パームハウス・マグについて詳しくはこちらをどうぞ。

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開発担当:井手孝利