夜桜でお迎えする我が家の花見、仕事関係の方々も沢山来てくださいました。
細やかなおもてなしですが、多くの方々に見ていただく事ができ、櫻も喜んで居る風情でした。
現在、我が家の櫻は子供達が小学校に入学した時、お祝いにいただいた小さな苗木が育ったものです。50年程で、丁度見頃の花を付ける木に大きく成長し、毎年楽しませてもらいます。
私の為に祖母が植えてくれた木々は、今はお隣の敷地に。
長い年月を経て数も減りましたし、樹形も小さくなりました。でも垣根越しに我が家の櫻達に美しい背景を作ってくれています。
ただ、お客様をお呼びする日程とお花の開花のご都合がなかなかかみ合いません。あーら、3分咲き?おーや、3日前が満開だったの?(天窓には花びらが沢山くっついちゃった)。
なかなかこの時期はスリルを味わいます。
なお、櫻が終わった今は、藤とモッコウバラが満開に。花開く様子を観察するのも、花をつまみに来た鳥達を眺めるのも楽しみです。
先日、日本橋の髙島屋さんではキッチン用品のコーナーがリニューアルされ、私共のブースも久日ぶりにすっかりきれいにしていただけました。スタッフも嬉しそうな笑顔を見せてくれ、幸せな思いでした。そこでスタッフからはこんな話を聞きました。リニューアルした当日朝、イタリアの男性旅行客の方が来られ、私共のオリジナルのケトル(パームハウス・ケトル)を購入された由。このケトルは、イタリアのデザイナー、マリオ・ベリーニさんにデザインをしていただき、新潟で製造しています。その方は、購入された時に、「イタリアのデザインで日本で作られたものが一番いいもの」、とおっしゃってくださったそうです。なんと嬉しいお言葉でしょう。
常に,品質、機能、デザインを揃えた製品を紹介させていただきたい、と願ってきましたが、このケトルは、少しだけデザインに軸足を置きました。ケトルはどちらのお宅でも収納される事なく、1日中キッチンに置かれています。だからこそ、この商品にはデザイン性をいつもより大きく求めたのでした。
筍に限らず、春の味覚はいただける時期が限られていて貴重です。その時々の旬を珍重する日本の食文化は刺激的。
上野の東京都美術館で「奇譚の系譜」展を見て来ました。若冲に始まる8人の江戸から明治に掛けての画家の作品集合です。日本画はつくづくモダンな世界だと思います。私には、非常に抽象的な世界感が日本画には通底してあって、それがモダンな感覚を与えてくれるように思えます。
あと、くまのプーさんの展覧会。楽しい原画が並んでいました。ミルンの言葉を絵にしたE. H. シェパード。この方が大切にされているのは樹木だそう。すっきりと画面の真ん中にしっかりした筆致で描かれた樹木。主役のキャラクター達はその前にちょこちょこっと。それがかえってやさしくひょうきんな雰囲気を作っているように思えます。
音楽も楽しい経験がありました。その一つは自由が丘のサロンコンサート。会田莉凡さんのヴァイオリンと田中麻紀さんのピアノで、プロコフィエフのヴァイオリンとピアノのためのソナタ1番、2番、そしてエルンストの変奏曲を聴かせていただきました。かなり大胆な気持ちのよい演奏。
その数日後、サロンコンサートとは対照的な武道館のコンサートへ。
息子達と一緒にエリック・クラプトンに行きました(!)。エレキギター、アコースティックギターを弾き分けながら、ギターの名手は相変わらず1万5000人の心を掴んでくれています。今回も、日本には武道館を5日間も満員にするファンがいるのです。面白いのは、クラプトンでは聴衆は立ちません。皆座ってしみじみと聴いています。いつもの武道館とは違うなあ。