道具と食のコラム

みなさま、毎日お腹がスッキリとした生活を送っていますか?
日本人は欧米人よりも腸が長いと聞いた事もあるでしょう。実は腸の長さだけではなく、便の量も日本人の方が多いとか。これは食物繊維を多く摂る食生活を送っているからです。しかし最近の私たちの食事内容は、食物繊維が少なくなっているのです。これは野菜を食べなくなったというのも原因ですが、一番はご飯を食べなくなったから。お茶碗1杯のご飯にはレタス1.5枚分の食物繊維が含まれています。昔の人に比べると便の量は1/3。
食物繊維が不足すると便秘になってしまうというのが身体で感じる症状ですが、実はもっともっと健康と密接な関係があります。

食事のバランスが良い時は善玉菌が多くいますが、肉食が続きたんぱく質が上手く消化ができないと悪玉菌が増えてしまいます。発酵食品も善玉菌を増やす代表的な食べ物です。「生きたまま菌が届く」という言葉を聞きますが、生きて届かなかったら無意味なのかといえば、そうではなく、善玉菌のご飯になりますから積極的にとって頂きたいと思います。

この腸内細菌のバランスが私たちの免疫や心の状態と大きく関わっていることが最近の研究で分かってきました。免疫は私たちの身体から身を守る働きですが、マイナスに働いてしまうのがアレルギー。日本人の生活環境とかく衛生環境と深くかかわっているともいわれています。

今月は「ゆず蜜リンゴスムージー」をご紹介します。ヨーグルトに含まれる善玉菌と、りんごとはちみつに含まれるオリゴ糖は、体内にほとんど吸収されず腸まで届き、善玉菌のエサとなります。すると、乳酸や酢酸をつくり、悪玉菌が増えないよう善玉菌が増えるため、お腹の運動を活発にしたり、ウイルスや細菌などから身を守ってくれます。

もう一度私たちの身の回り、とくに食事においては野菜や果物など食物繊維を多く含まれた食材や発酵食品を食べているか、振り返ることが健康になる秘訣の一つではないでしょうか。