毎日をこころ愉しく!! 12種類の愛らしくユーモラスな干支動物の美しい白磁のマグたち
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干支について

井上雅靖(人文研究家)記

 平成二十一年の干支は己丑(つちのとうし)です。干支は「えと」と読み、又、「かんし」と音読みもします。 その干支は、十干と十二支からできており、中国の五行思想とも深い関係がありその歴史は極めて古いものです。 十干とは、甲乙丙丁戊己庚辛壬癸のことで、十二支とは子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥です。そして、その十干が、甲丙戊庚壬の兄(え)と、乙丁己辛癸の弟(と)に分けられます。「えと」という言葉はこの兄弟に由来すると言われています。この十干が五行思想と結びつき、次のように表現されます。
  木(き) 火(ひ) 土(つち) 金(か) 水(みず)

(きのえ)

(ひのえ)

(つちのえ)

(かのえ)

(みずのえ)

(きのと)

(ひのと)

(つちのと)

(かのと)

(みずのと)
 木火土金水は、「もくかどごんすい」と音読みしたり、訓読みを利用して「きひつかみ」と言ったりして覚えます。
この十干に十二支が結びついて「干支」が完成します。最初は、甲子(きのえね)です。そして次に、乙丑(きのとうし)、丙寅(ひのえとら)、丁卯(ひのとう)と続きます。 弟(と)の場合は、十二支の前に「の」を入れて、乙丑「きのとのうし」と読むこともあります。十と十二の最小公倍数は六十ですので六十番目の干支が、癸亥(みずのとい)で、次は最初の甲子(きのえね)に戻ります。 私達も満六十才になると生まれた年と同じ干支になります。それ故にその年を還暦と言います。以前は、年齢を数え年で表わしましたので還暦は六十一才でした。還暦を華甲というのは華の字を分解すると六十一になるからと言われています。
 この干支は年だけでなく日の記述にも用いられ現在もそれは引き継がれています。しかし今日、一般的に「えと」と言えばその年の十二支を意味します。 例えば「平成二十一年は丑年です」と表現されます。「丑」には元来、動物の牛の意味はないのですが、一般に暦を普及させる方法として分り易く、覚え易い動物の名前を配したのではないかと考えられます。 ですから、単に「今年は牛年です」とも言われます。丑以外も、子(ねずみ)、寅(とら)、卯(うさぎ)、辰(たつ)、巳(へび)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(いのしし)のように動物の名で呼ばれることが一般的となりました。 日本では血液型等と共によく話題にのぼるようになりました。外国にも黄道十二宮の考え方があり、自分の生まれた日に太陽がどの宮に属していたかはよく話題になり、そのような国では、十二支の考え方は受け入れ易いのか、各年を動物で表現することに余り抵抗はないようです。 しかし、辰(龍)は、想像上の動物ですので、それに抱くイメージは国、人によって様々です。
このように干支は、本来余り根拠のあるものではありませんので、それに把われる必要はありませんが、人間が長い年月引き継いできた叡知の一つと考えて、生活に取り入れてゆくのが賢明なのではないでしょうか。
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